正月の慌ただしさも一段落した七草の日、以前から気になっていた宜野座村宜野座にある「車えびレストラン 球屋(たまや)」へ行ってみる事にしました。
国道329号線沿いに立てられた看板をたどって行くと、その周辺は福地川沿いの多様な動植物が生息する興味深い場所でした。
“Tamaya” is a prawn restaurant where they culture own prawns called Kuruma-ebi in Ginoza Village. The restaurant is located right by the Fukuchi River, and when I was heading to Tamaya, I also found many interesting things around the river.
福地川沿いの道
The Road Along the Fukuchi River
金武から宜野座へ向かって329号線を北上して行くと、福地川の手前右側に「車えびレストラン 球屋」の看板が立っています。そこを右折して坂を下り、再びレストランの看板に従って右折して川沿いの道を進みます。
川の周辺は護岸工事で整備されているので、それほど情緒があるわけでは無いのですが、チャプン、チャプンとしきりに魚が水面を飛び跳ねるのが見えます。少し進むと、川の中州に植物が茂って、小さな島を作っています。
近づいて行くとその植物は水の中に生えているマングローブの群落だと気づき、一気にテンションが上がります。
マングローブは「海のゆりかご」とも呼ばれ、林の中やその周辺には多様な生物が生息し、子育てなどをする場所です。前方に「宜野座養殖場」の文字とレストランの建物が見えますが、通り過ぎて川の先の方へ行ってみます。
舗装されていない道に変わったので、車を降りて雨降り後の泥道を歩くと、道の脇にいくつかのカニ穴とオキナワアナジャコの塚の様な盛り土があります。
川の中から沢山の魚が飛び跳ねて水音を響かせ、鳥たちが川の上を飛び回っています。鮮やかな羽をもつカワセミの姿も見えます。
When you drive on Route 329 from Kin Town towards north, there is a sign with shrimps on the right side of the road before crossing the Fukuchi River. Take right turn and go down the slope until you see the river in front of you. Take another right turn before the small bridge and the big building ahead of you is Tamaya and Ginoza Prawn Farm. At the middle of the river, I found small mangrove forests, and got very excited. Instead of going straight to the restaurant, I decided to explore the area little bit. Fish are jumping in the water and birds are flying over the river. I even saw a beautiful Kingfisher!
大久保ガー水辺公園
Ufukubu-Gaa Waterfront Park
泥道の先には、小さな公園がありました(この公園へは舗装道路を通って車で行く事もでき、駐車場もあります)。公園内に小川が流れているので、川をたどって水源をさがすと、上流にある小さなボードウォークのある場所へたどり着きました。
水源は「大久保(うふくぶ)ガ―」と呼ばれる石灰岩の隙間から湧き出る湧き水でした。この辺りは「大久保ガ―水辺公園」として2006年に整備された公園ですが、水道が普及する1960年代頃まで水場として利用されていたそうです。
公園内にある案内板によると、戦前までは冬場のみユフル屋(銭湯)が字宜野座の青年会によって営まれていたそうです。想像するとその当時のほのぼのとした光景が目に浮かんできます。
After passing by Tamaya, the road along the river will become unpaved dirt road. I got off the car and walked by the river. There were some holes of crabs on the ground. At the end of the road, there was a small park with a stream of water running through (If you keep driving on the paved road, it will also take you to the park). The water is coming from a spring called “Ufukubu-gaa” at further up. The place was source of water for the people of the area until 1960’s before plumbing system was installed, and was used as bath house during the winter before the War of Okinawa.
水辺の生き物
Wild Life In and Around the Water
大久保ガ―の水は澄んでいて、特に匂いもありません。カー(方言で井泉の意)の中にはグッピーやカワニナという貝がいます。案内板によると、ここにはその他にもテナガエビ・カニ・シマチスジノリ等が生息しているそうです。よく見ると、水が流れてくるパイプ周辺にモズクの様なものがユラユラと揺れています。
これは方言で「カースヌイ(川のモズク)」と呼ばれるシマチスジノリです。カースヌイは水の綺麗な川や水路でしか育たないそうなので、大久保ガ―の水がどれほど綺麗なのかを物語っています。
ボードウォークの上を歩いて、再び福地川沿いへ戻ってみます。小川が福地川に流れ込む岩場の隙間に、オカガニやハマガニらしきものが隠れています。
川べりには白い鳥がじっとしています。アヒルかガチョウか良く分からなかったのですが、後で調べると沖縄で「観音アヒル」と呼ばれるカモ科(!)の「バリケン」という鳥です。飛行能力が残っているので、逃げ出して野生化したものも多いそうです。
The water of the Ufukubu-gaa spring is clear and it does not have much smell. There are guppies, small shell fish, freshwater prawns, and algae in the water. At the end of the stream where it meets Fukuchi River, I saw crabs look like Oka-gani and Hama-gani (Grapsoidea) hiding between the rocks, and (probably wild) Muscovy Duck at the river bank.
車えびレストラン「球屋」
“Tamaya” Prawn Restaurant
寄り道に夢中になって、最初の目的地であった「車えびレストラン 球屋」へ行きそびれてしまい、日を改めて行って来ました。
球屋は宜野座村宜野座でエビを養殖、加工、販売している有限会社宜野座養殖場が経営しているレストランで、エビの鮮度は太鼓判付きです。
休日だったからか、開店時間の11時半ちょっと前に到着した時には、すでに4~5名の客が店の外で待っていました。開店と同時に店内のテーブル席はほぼ埋まります。窓際の席は全面ガラス張りで、福地川とマングローブの林を眺めながらゆったりと食事ができます。
おしながきには、車えびを使った美味しそうな料理の数々が載っています。
「活き車えび」のサイズは、大(約15cm)、大物(約17cm)、超大物(約18cm)、そしてゴジラ(約19cm)まであります!
私は並天ぷらセット(1280円)を注文しました。後で天ぷらセットのえびが冷凍(ここで養殖したものを急速冷凍したもの)だと気づきましたが、それでも身は柔らかくてカラッと揚げられていたので、頭の先からしっぽの先まで美味しく食べられました。
隣のカップルのテーブルには、活き車えびの塩焼き(客がテーブルでグリルする)と刺身が運ばれてきました。刺身を食べた女性は、感動のあまりか、「甘いっ!」と大きな声が出ます。
次回行く時には、「活き車えびづくし とくとくコース」(活きた車えびを、塩焼き、さしみ、天ぷら、3種類、を組み合わせ自由に注文可能、2100円)で3種類の活き車エビを堪能しようと思います! 尚、宜野座養殖場では車えびの店頭販売、発送、ネット販売も行っています。
I had to go back to the restaurant “Tamaya” two days later because I was having fun walking around the Fukuchi River and ended up going to the beach, where the river merging into the sea, on the first day. Tamaya is a restaurant run by Ginoza Prawn Farm, so you can get very fresh prawns there. They have many prawn dishes such as sashimi, tempura, grilled and fried prawns with reasonable prices (990 – 4300 yen)!
有限会社 宜野座養殖場/車えびレストラン球屋
住所:沖縄県国頭郡宜野座村宜野座1008番地
電話:098-968-8342メール:tamaya@ginozaab.com
Ginoza Prawn Farm/Prawn Restaurant “Tamaya”
Address: 1008 Ginoza, Ginoza, Okinawa
Phone: 098-968-8342
Email: tamaya@ginozaab.com