2017年08月19日

たこめし、ぜんざい、ヤギとお散歩。浜比嘉島での夏休み Hamahiga Island in Uruma City, Okinawa

うるま市屋慶名(やけな)と平安座島(へんざじま)を結ぶ海中道路を通った事のある人は目にした事があると思う「たこめし」の看板。ずっと気になっていたその正体を確認するために、浜比嘉島(はまひがじま)へ向かいました。1997年2月に浜比嘉大橋が開通するまでは離島だった浜比嘉は、小さいながらも見どころ満載の楽しい島です! 

[1].JPG


Hamahiga Island is located next to Henza Island in Uruma City. The islands were connected by Hamahiga Bridge in Feb 1997 and now, you can drive to Hamahiga easily and enjoy local foods, beautiful ocean, and nostalgic island life.

「浜比嘉名物 たこめし」を食す
Try Famous "Takomeshi"!


今年の夏は台風も無く、暑い日が続いています。この日も真っ青な夏空の下を、エメラルドグリーンの海の中に延びる海中道路を渡り、浜比嘉大橋を渡ります。

[2].JPG


たこめしの看板を目当てに、橋を渡りきって右折すると、左手に2階建ての立派な建物が現れます。「浜比嘉名物たこ飯の店」サザンホープ浜比嘉です。

小さな食堂の様な場所を想像していたので、少し驚きです。中へ入ると、券売機があるので、ここで食券を購入します。

[3].JPG


たこ飯は950円(税込み)の定食で、さっぱりした味付けにダシがきいているお椀に盛られた「たこめし」の他、あっさりした味付けにたっぷりショウガが入っている「もずくとオクラのスープ」、焼いたチーズの香ばしい味にもっちりとした食感のおいしい「もずくとチーズのちぢみ」、「特製マドレーヌ」にセルフサービスのお新香とポテトサラダ、マカロニサラダが付いてきます。

カウンター席となりにいたカップルが、「イカ飯みたいにタコの中にご飯が入ってると思ってた」と、私が頭の中で思っていた事を声に出してつぶやきます。

たこめしレストランにしては少し変わった外観のサザンホープ浜比嘉は、宮城県仙台市の厨房機製造メーカーによって建設され、2011年3月20日に落成しました。東日本大震災のわずか10日後に完成したので、「【南の国から”希望”を失わないでほしい】という願いを込めて『サザンホープ』と命名」したそうです。浜比嘉島の活性化の為に地元の食材と地元のスタッフでメニューを開発して、島タコと、もずくを使った無添加の手作り料理を提供しているそうです。

When you drive on Kaichu Road (Transoceanic Road) which connects Yakena and Henza Island in Uruma City, you will see small signs with a picture of octopus along the road. There is a restaurant in Hamahiga where you can have "Famous Takomeshi (Octopus rice)". Right after crossing Hamahiga Bridge and turn right, the restaurant is located on the left side of the road. Takomeshi set is 950 yen, and comes with a bowl of rice cooked with chopped octopus, Soup of Mozuku seaweed and Okura, Chijimi with Mozuku seaweed and Cheese, a cup cake, and all-you-can-eat Japanese pickles, potato salad, and macaroni salad. The mozuku seaweed and octopus called "shima tako" are local products of Hamahiga.

郷愁を誘う比嘉集落を巡る 
Walking around Higa Ward


[4].JPG
比嘉の海岸から平安座島、石油基地、宮城島を望む
   
お腹が満たされたので、ゆっくり島を見て回ることにしました。浜比嘉は、大字(おおあざ)の浜地区と比嘉地区から成り立っています。

琉球開闢(かいびゃく)の神、アマミチュー(アマミキヨ)とシルミチュー(シロミキヨ)ゆかりの地として、今や多くの人が訪れる比嘉集落は、その他にもノロ墓や「カー」と呼ばれる井泉や「御嶽(うたき)」と呼ばれる聖域が集落の至る所にあります。

[4]1.JPG
ノロ墓
  

20年ほど前に橋が架かるまで離島だった浜比嘉には、沖縄らしい「かーらやー」と呼ばれる瓦ぶきの建物や、見事な石垣が残っています。

[5].JPG


[6].JPG


ギラギラと太陽が照りつける平日の昼間は、人影が無く静かで、イソヒヨドリの鳴き声だけが集落の中に響いています。

しばらく歩くと、乾いたコンクリートブロックの塀の横に止められた真っ青なダットサンのピックアップトラックの向こうに、色鮮やかな二本の旗頭が互いをけん制し合うようにたたずむ光景に出くわします。まるでここだけ時が止まっているかのような景色です。

[7]5.jpg


 
旗頭の掲げられたすぐ近くの民家から女の人が出てきました。庭先で沢山のアヒルを飼っています。話しかけると、この日の夜、豊年祭が行われる事や少し先の山の中で「清ら海(ちゅらうみ)ファーム」を営んでいて、これから牧場へ向かうところだと教えてくれます。アヒルの写真を撮らせてもらい、礼を言って別れます。

[8].JPG
レモン色のユウナの花は、夕方にオレンジ色になってポトリ、と花ごと落ちる
  

石垣に咲く色とりどりの南国の花に、ここが漁村である事を思い出させる庭先に干された網、大切に保管されている「サバニ」と呼ばれる漁船、立派なフクギや廃墟になった建物など、比嘉集落には懐かしい沖縄の景色があります。

[9].JPG


[10].JPG


[11].JPG
民家の前に敷かれたセメントに刻まれた、「一九七五」の文字

  
Hamahiga Island is divided into two main wards, Hama ward and Higa ward. There are many sacred places, which people call "power spot", located in Higa ward and many people visit to get good energy from the places. Hamahiga was isolated island until Hamahiga Bridge was built, and there are many old Okinawan style houses and stone walls still there. It makes me feel nostalgic.

「とても大きく危険なかき氷」!
"Very Big Dangerous Shaved Ice!!"


[12].JPG


比嘉集落を後にして、「シルミチュ―」の標識の出ている方向へ車を走らせます。集落を離れて少しすると、目に飛び込んできた看板に

「Very big dangerous shaved ice!! とても大きく危険な かき氷」


とあります。「危険なかき氷」はともかく、「かき氷200円」の表示を見て車を止めます。

コンテナの店舗の店先には様々な味のシロップのかかったかき氷の他、沖縄では氷に白玉と金時豆が入った、夏の冷たいデザートの代表格「ぜんざい」の写真が貼ってあり、価格は全て200円です。ぜんざいに練乳をかけても200円、との事なので、迷わず練乳をかけてもらいます。

[13].JPG


甘い練乳と金時豆を氷に絡めてほおばると、カラカラの喉が潤います。店主の女性に「危険なかき氷」はどれくらいの大きさなのか聞くと、普通のかき氷の倍以上の大きさで、器の上に氷がタワーのように盛られているそうです。それでも価格は500円なので、2人で1つを注文して食べる人もいるそうです。

「御休処 笑結(わらゆい)」では、かき氷の他に、軽食や飲み物、そして琉装での写真撮影なども行っています。

After leaving Higa Ward, I drove toward south of the island. And then, there was a sign written both in English and Japanese. "Very big dangerous shaved ice!!" I was so thirsty that I decided to get not dangerous shaved ice, but regular shaved ice. I ordered "zenzai" which is shaved ice with sweet beans and small mochi (rice cake) balls. It is (I think) the most famous cold desert of Okinawa. The price is only 200 yen and was delicious! The lady at the stand told me the "dangerous shaved ice" (500 yen) was more than double the size of regular shaved ice. There were pictures of people who were "BIG Shaved ice Challenger TOP 3", so if you think you can eat shaved ice fast, why not try it? You may be one of the next TOP3 challengers!

清ら海ファームでヤギとお散歩
Friendly Goats at Chura Umi Farm


ぜんざいを食べていると、笑結の店先に清ら海ファームのチラシが置いてあるのに気が付いて、同じ経営者なのか聞いてみると、近くだから置いてあるだけ、との事。店と反対側の山の中にヤギの牧場があると聞いて、早速牧場へ向かいます。車が脇に落ちてしまいそうに細い道を走って行くと、清ら海ファームに到着しました。小屋の周辺の草むらで放し飼いになったヤギ達が草を食んでいます。

[14].JPG


先ほど比嘉集落で出会った女性と男性がモクマオウの木の下のピクニックテーブルにいました。

「こんにちは〜。来ちゃいました」

と声をかけます。
女性は外間晴美(ほかま はるみ)さんで一緒にいた男性は旦那さんの外間昇(ほかま のぼる)さんです。

清ら海ファームは浜比嘉生まれ、浜比嘉育ちの昇さんが15〜16年ほど前に立ち上げたそうで、神奈川県出身の晴美さんと島で出会い、結婚、現在二人でヤギやアヒルの世話をしながら畑を耕しているそうです。

[15].JPG
生まれて一か月の子ヤギがやって来て一輪車に飛び乗り、カメラ目線でドヤ顔。かわいい!
  

[16].JPG
晴美さんが小屋へ入ると、ヤギ達が寄って来てメーメー甘える
  
互いに「騙されて結婚した」と言って笑う二人は、笑顔が素敵なカップルです。

清ら海ファームでは、体験プログラムも行っていて、「ヤギとお散歩《山コース》と《海コース》」があります。予約制で、山コースは所要時間約1〜2時間の「少々ハードな本格派(途中離脱可)」で約40頭のヤギ達と野山を巡り、海コースは所要時間約30分〜1時間で、「小さなヤギ数頭と一緒に近くの海岸へのんびりとお散歩」です。

どちらのコースも参加費は一人500円、お一人参加は1000円です。人気のあるプログラムで、リピーターも多く、毎年参加する人もいるそうです。清ら海ファームのヤギ達は、まるで犬のように人懐こく甘えん坊です。浜比嘉の自然の中をヤギを放牧しながらお散歩なんて、まさしく沖縄版ハイジの世界です!

When I was walking around Higa ward, I met a lady who owns goat farm in the island. At the shaved ice stand, the owner told me the goat farm was very close from the stand, so after finishing my zenzai, I decided to visit the farm. When I arrived at "Chura Umi Farm", the lady I met in Higa and her husband were there at the picnic table outside. Mr. Noboru Hokama and Mrs. Harumi Hokama raise goats and ducks and grow vegetables at the farm. Mr. Hokama is originally from Hamahiga Island and Mrs. Hokama is originally from Kanagawa Prefecture in main land Japan. At Chura Umi Farm, you can enjoy walking in the woods and beach of Hamahiga with goats. The "Mountain Course" takes about 1-2 hours and you will take about 40 goats to the woods to feed them. The "Beach Course" takes about 30 min - 1 hour and you will walk on the beach with a couple of small goats. The fee is 500 yen per person for both courses but if you are only participant, it will be 1000 yen. The goats are very friendly and act almost like dogs! "Walking Goats" is a great way to enjoy nature and experience life of Hamahiga Island.

サザンホープ浜比嘉
住所:沖縄県うるま市勝連浜229−1
電話:098−977-8811

清ら海ファーム
住所:沖縄県うるま市勝連比嘉422番地
電話:080-5186−9140(ホカマ)
メール:churaumi_farm.hokama@ezweb.ne.jp

posted by Misa Alta at 21:11| 沖縄 ☀| 沖縄 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年07月27日

モクマオウの木陰が気持ちいい、宜野座村松田のヒーピー浜 Hiipii Beach in Ginoza Village, Okinawa

[0].JPG


沖縄の海岸近くでよく目にする「モクマオウ」という、一見、松の木の様な植物があります。宜野座村松田にある「ヒーピー浜」(または「ヒーピィー浜」)は、暑い夏の昼間に涼し気な陰を緑の芝生の上に落とすモクマオウが茂り、浜の南側に様々な模様の奇岩が立ち並ぶ、知る人ぞ知る穴場ビーチです。

Hiipii Beach is located on the east coast of Matsuda Ward in Ginoza Village. It is a nice quiet area with plenty of shades to relax and many interesting things to see.

モクマオウのあるビーチ
Beach with Coast She Oak


私が子供の頃、夏に家族で海水浴やキャンプに出かける先は沖縄本島北部「やんばる」にあったビーチでした。まだ海岸線沿いにはリゾートホテルがそれほど無く、海へ続く砂浜の手前にはモクマオウの木が涼し気な木陰を作って、その下で弁当を広げたりバーベキューをするのが定番でした。

[1].JPG


もともとは外来種で、嫌がる人もいるのですが、私にとってモクマオウの木は夏の楽しい思い出の一部で、今でも好きな植物です。

昨年、友人達と宜野座村松田の鍾乳洞を訪れた際に、初めて存在を知った「ヒーピー浜」は、そんな昔ながらのビーチを彷彿させるモクマオウの木陰と、手入れの行き届いた芝生の広場が素敵なビーチです。

When I was a child, my family used to go to northern part of Okinawa's main island, Yanbaru, for picnic or camping in the summer. There were not so many resort hotels on the coastal areas at that time, and many places we went had the Coast She Oak (Casuarinaceae) trees on the beach and we had lunch or BBQ under the trees. Hiipii Beach reminds me of those beaches I used to go.

トイレ、手洗い場、シャワー有!
Beautiful Picnic Area with Toilet and Shower


[2].JPG


「ヒーピィー海岸交流広場」は、地元の松田区によって整備された公園で、大勢で来ても車を止める場所に困らない広い駐車場、ピクニックテーブル、手洗い場、トイレ、シャワーもあるので、小さな子供連れのグループや、キャンプ初心者、諸々の事情がある女性もピクニックやキャンプを気軽に楽しめます。

バーベキューやキャンプで利用する際は、前もって予約申請する必要があります。使用料は大人、子供一律日帰り一人200円、1泊2日のキャンプは一人400円のお手頃料金です! 

設置されているテーブルのすぐ目の前がビーチになっていて、砂浜で遊ぶ子供達にも目が届きやすく、テーブルのすぐ脇に駐車スペースがあるので、荷物の出し入れもとても楽です。

[3].JPG
 

先日、友人達と1泊2日のキャンプでヒーピー浜を訪れて、楽しい時を過ごしました。

普段は、本島西海岸に落ちる夕日を眺めて一日が終わるのですが、東海岸にあるヒーピー浜の夕暮れは、うっすらとピンクに染まる空とパステルブルーの太平洋で、やさしく幻想的な光景に感動しました。

広場に設置されているピクニックテーブルの数は5〜6台ほどなので、大勢の人でごった返す事もありません。夜は虫の音や波の音をすぐ近くに聞きながら、星空の下で眠りにつきます。

There are large parking area, grass area with picnic tables, toilets, and showers in the Hiipii Beach Park. If you would like to use the area for BBQ or camping, you must reserve it in advance. The fee for using the picnic area for BBQ (one day) is 200 yen per person (adult and child), and for camping one night is 400 yen per person. It is a small park with only 5 or 6 picnic tables, so it will not be very crowded.

ハピネスマリン倶楽部
Happiness Marine Club


ヒーピィー海岸交流広場の管理、運営は、松田区に委託されている「ハピネスマリン倶楽部」が行っています。バーベキューやキャンプの予約もハピネスマリン俱楽部を通して行います。 

ハピネスマリン俱楽部は、宜野座村の自然を楽しむマリンアクティビティーを提供している事業所で、カヤック、シュノーケル、ダイビング、バナナボート、水上バイクなど多種のメニューが揃っています。また、マリンアクティビティー以外にもBBQセットの提供も行っています。

HP1.JPG
写真提供:ハピネスマリン俱楽部 Photo: Courtesy of Happiness Marine Club

県外から来る人や、手軽にビーチアクティビティーを楽しみたい人におすすめなのは、「ガッツリ楽しめる1日満喫マリン&BBQセットメニュー」で、シュノーケル、バナナボート、BBQ(昼食)、カヤックアドベンチャーツアー、マーブル、水上バイクが含まれています。

HP2.JPG
写真提供:ハピネスマリン俱楽部 Photo: Courtesy of Happiness Marine Club

詳しい内容と料金はハピネスマリン倶楽部のウェブサイトで確認して下さい。

Hiipii Beach Park is property of Matsuda Ward, but the operation and maintenance is outsourced to Happiness Marine Club, and you have to contact them to make reservation to use the picnic area. Happiness Marine Club is a company in Matsuda and provides many marine activity programs such as kayaking, snorkeling, diving, riding banana boat and jet ski, and etc. They also provide BBQ set and special one day set menu. For more information, please contact to Happiness Marine Club directly.

ヒーピー浜南側の海岸は楽しい美術館!
Enjoy Arts on the South Side of Hiipii Beach!


ヒーピー浜の南側は、面白い地層や奇岩が並ぶ海岸で、私のお気に入りの場所です。

山水画のような模様の地層や・・・

[4].JPG


パイ生地のように何層にもなった岩、

[6].JPG


アルマジロの様な形の岩や、宜野座のミニ・エアーズロックもあります! 

[5].JPG
宜野座のミニ・エアーズロック!Mini Ayers Rock of Ginoza!


岩の間に芸術的な形の根を張るモクマオウや、浜に打ち上げられた流木やシャコガイ、そして漂着ゴミもあります。はしゃぎながら前を走る犬の後を岩に刻まれた色や形に感動しながら写真を撮ります。

[8].JPG


[7].JPG


台風で立ち枯れしたモクマオウの周りには、新しく生えてきたクリスマスツリーの様な形をした小さなモクマオウの林があります。10数年後には大きくなって、涼し気な木陰をこの砂浜に作ってくれるのでしょう。

しばらくして、走り回っていた犬が、もう充分遊んだ、とばかりに砂浜でおとなしくしています。気づくと1時間近くこのビーチを歩いていました。ヒーピー浜の南側海岸は、まるでアート作品で溢れる美術館です! 

[9].JPG
ヤドカリ集会 Hermit Crab Convention


[10].JPG


If you keep walking to the south side of the beach, you will find interesting rock formations. Some of them look like Chinese style landscape paintings, and some of them look like pie dough. There is even mini Ayers Rock of Ginoza, too! It is a fun place to strolling around. Everything, even some of wreckage, look so interesting that it is almost like a museum created by the nature!

ヒーピー浜海岸
住所:沖縄県国頭郡宜野座村松田(松田区公民館)
電話:098−968-8548

Hiipii Beach
Address: Matsuda, Ginoza Village, Okinawa (Matsuda Ward Office)
Phone: 098-968-8548

ハピネスマリン俱楽部
住所:沖縄県国頭郡宜野座村字松田1048
電話:090-3016−2723
Eメール:happinessmarinclub@gmail.com

Happiness Marine Club
Address: 1048 Matsuda, Ginoza Village, Okinawa
Phone: 090-3016-2723
E-mail: happinessmarinclub@gmail.com


posted by Misa Alta at 13:24| 沖縄 ☀| 沖縄 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年06月25日

沖縄で世界を観る!「りっかりっか*フェスタ」2017 Come See the World at "ricca ricca*festa" 2017!


[1]Adam's World (Germany).jpg
デュッセルドルフ青少年劇場(ドイツ)の『アダムズワールド』 写真提供:りっかりっか*フェスタ 
Adam's World by Junges Schauspiel / Düsseldorfer Schauspielhaus (Germany) 
Photo Courtesy of ricca ricca*festa
   

沖縄の夏の風物詩の一つになった、「りっかりっか*フェスタ」の愛称で知られる「国際児童・青少年演劇フェスティバルおきなわ」が今年も那覇市おもろまちを中心に7月24日(月)~ 30日(日)の7日間にわたり開催されます。世界各地で活躍するトップクラスのアーティスト達の質の高いパフォーマンスで、子供のみならず、大人も十分に楽しめる児童演劇フェスティバルです。

International Theater Festival OKINAWA for Young Audiences, which is known as "ricca ricca*festa" to many people, is coming to Okinawa this summer again! Omoromachi, Naha City as the center of the festival, it will be held between 24 - 30 July 2017. ricca ricca*festa brings high quality productions from around the world every year, and not only children but also adults can very much enjoy this theater festival.

りっかりっか*フェスタの成立ち
History of ricca ricca*festa


今年で14回目を数えるこのフェスティバルは、1994年に沖縄本島中部広域で、アジアの児童演劇の国際フェスティバルの先駆けとして開催されたのが始まりでした。

2005年に第2回目のフェスティバルが「キジムナーフェスタ」の愛称で開催され、その後、夏休みが始まる頃に合わせて毎年開催されるようになりました。

2014年には開催場所を沖縄市から那覇市に移し、愛称も「りっかりっか*フェスタ」に変わりました。「りっか」は沖縄の方言で「行こう」という意味と、イタリア語で「豊か」を意味する「ricca」の二つの意味を持っています。皆で誘い合って演劇を鑑賞して豊かな心を育むフェスティバルにピッタリの名前です!

The first festival was held in 1994 in the central part of Okinawa's main island as the first international theater festival for young audiences in Asia. The second festival was held in 2005 as "Kijimuna Festa" in Okinawa City, and thereafter, the festa has been held every summer. The festa's main venues were moved to Naha City in 2014 and the nick name was changed to "ricca ricca*festa".

世界トップクラスのパフォーマンスを間近で観る
World's Top-Class Performances


[2] Wind (Denmark).jpg
マダムバッハ(デンマーク)の『ウィンド〜風といっしょに〜』  写真提供:りっかりっか*フェスタ 
Wind by Theatre Madam Bach (Denmark) Photo Courtesy of ricca ricca*festa

      
りっかりっか*フェスタの魅力は、小さな沖縄に居ながらにして、日本を始め、世界トップレベルの児童演劇の舞台が鑑賞できる事です。毎年、様々な演劇フェスティバルなどにおいて高く評価されている劇団やアーティスト達が、世界中の国や地域から招待されます。

フェスタでは、学校の教室、会議場、教会などにも仮設の舞台や観客席を設けて会場として使用されるのですが、小さなスペースなので、ステージと観客の距離がとても近く、演じている側と見ている側の一体感があります。パフォーマーの息遣いや表情を間近で見ながら、まるで自分も舞台の上の登場人物の隣で話の成り行きを見守っている気分になります。

舞台芸術の最大の魅力は、同じ作品でも見る回ごとに違う事です。俳優やパフォーマーの動きや間の取り方は、舞台ごと、そしてその時の観客の反応によっても変わります。

[3] 炎の鐘(ACO沖縄).jpg
エーシーオー沖縄(日本)の『炎の鐘』  写真提供:りっかりっか*フェスタ
Possessed by Love by ACO Okinawa (Japan)   Photo Courtesy of ricca ricca*festa


The best thing about ricca ricca*festa is that you can see world's top-class performances without leaving Okinawa. This year, 23 productions from eight different countries were selected, and total 80 performances are scheduled during the festival. The festa uses a school class room, public meeting room, and even church as venue to set up a stage. The space is usually small and audiences can see the great performances right in front of their eyes!

赤ちゃんから大人まで楽しめる作品
From Baby to Adult!


りっかりっか*フェスタのモットーは「0歳から大人まで楽しめる作品」です。2017年はベビーの為の舞台芸術に焦点を当てた「乳幼児フォーカス」の2作品とデンマーク・日本修好150周年を記念した「デンマークフォーカス」の3作品も上演されます。

[4] Baby Sauna (Finland).jpg
ロイスクアンサンブル(フィンランド)の『フィンランドのベビーサウナ』 写真提供:りっかりっか*フェスタ 
BabySauna by Loiske Ensemble (Finland)  Photo Courtesy of ricca ricca*festa
       

乳幼児フォーカスの一つ、『フィンランドのベビーサウナ』は0歳から2歳を対象にした作品です。フィンランドのロイスクアンサンブルは2014年にもフェスタに参加していて、今回2度目の来沖です。

パフォーマーのRiikka Siiralaさんは、今回また、りっかりっか*フェスタに参加できることを「とても嬉しくて、興奮している」と語っています。前回は別の作品でしたが、優しい音楽と動きで子供達を魅了しました。終盤には客席の親子にステージに入ってもらい、一緒に体を動かして舞台が終了し、まさに、パフォーマーと観客が一体になる作品でした。

また、特に高学年向けの作品は、ストーリー的にも大人が十分楽しめる内容で、人間社会の矛盾や疑問を、児童演劇の舞台を通して観客に問いかける興味深い作品も多くあります。

フェスタで毎年好評の、華やかな沖縄芸能を満喫できる『沖縄燦燦』(2017年1月6日のブログ記事)も上演されます!

The motto of ricca ricca*festa is "productions which can be enjoyed from 0 year old to adults". In 2017, the festa hosts Theatre for Babies and Denmark Focus (to celebrate the 150th anniversary of Denmark-Japan relationship) as featuring productions. BabySauna by Loiske Ensemble (Finland) is a production for 0 - 2 years old. Loiske Ensemble was invited to the festa in 2014 with different production, and many babies and their parents enjoyed soothing music and dreamy stage. The performer Ms. Riikka Siirala said she was "so happy and exited" to come to ricca ricca*festa again! Okinawa Sansan (please see 6 Jan 2017 blog) by ACO Okinawa (Japan) with colorful and energetic Okinawa's traditional performing arts will be also held this year again!

ボランティアでフェスタに参加する
Join the Festa as Volunteers


りっかりっか*フェスタでは、毎年ボランティアスタッフを募集しています。活動内容は、受付、楽屋等を含む会場全体の準備と片付け、公演時の受付対応や場内誘導・案内、場内アナウンス、非常時誘導などがあります。

ボランティアでフェスタに参加するのは、観客として出来上がった作品を見るのとは一味も二味も違う経験です。公園の一角や、会議室のような場所にゼロから舞台を作り上げる過程を見る事が出来る貴重な体験で、出演者や劇団、そして舞台設営に携わるスタッフから多くの事を学びます。

仮設の会場への舞台設営なので、出演者の要望している機材やモノが無かったり、要望通りに舞台を設営できない場合(空間に制限がある為)もありますが、お互いに解決策を見つけ出して一つの作品を最高に近づける努力がなされます。

そして、一流のアーティストは、パフォーマンスだけでなく、振る舞いにおいても一流だと実感します。問題が起こった場合にも、けして感情的になって怒鳴る事はなく、不満や問題点を、理性的に相手に伝えて、どのように解決できるかを探ります。努力は惜しみませんが、どうしようもない時には、切り替えも素早く行います。ボランティアを通してこの様な人々に関わることで、自分自身も人間的に成長する事ができるでしょう。

ricca ricca*festa seeks volunteer staff every year. Working as a volunteer, you will be able to see how stage gets set up from zero in the place such as park or meeting room, and to lean lots of things from the performers, theater company, and all the staff working at the site. It will be a great experience, and will broaden your horizon!

お得なチケットをゲットする
Getting Tickets


7日間にわたって開催されるりっかりっか*フェスタには、魅力的な作品が沢山あります。いくつかの作品を見たい人や家族や友達と一緒に観覧したい人におすすめなのが、5枚セットのチケットが5500円で購入できる「フレンド5」(前売り券)です。大人の当日券が1枚3000円なので、かなりお得です。その他、一般前売りや団体用のチケットもあるので、詳しい情報はりっかりっか*フェスタのウェブサイトで確認してください。 

[5] I On The Sky (Canada).jpg
ダイナモ・シアター(カナダ)の『アイ オン ザ スカイ』 写真提供:りっかりっか*フェスタ 
I on the sky by DynamO Théâtre (Canada) Photo Courtesy of ricca ricca*festa
      

劇場はタイムマシンの様な場所です。会場のドアが閉まると、観客は言葉の壁や次元を超えた異空間へと旅を始めます。世界中のあらゆる場所や、誰かの頭の中の世界、過去や未来を自由自在に行き来して、想像力と好奇心が刺激されます。

この夏、家族や仲間と一緒に、りっかりっか*フェスタで世界を旅してみませんか?

There are many interesting productions scheduled during the festival. FRIEND 5 is a set of 5 tickets for 5,500yen (Advance tickets). You may use them to see different productions or share them with your friends and family. Price for one adult ticket at the door is 3,000 yen, so this is a great deal! Please check ricca ricca*festa website for more information.

Theater is just like a time machine. When you get inside, you will be able to travel to anywhere, anytime, past and future, or even inside someone's head. Come to ricca ricca*festa with your friends and family and enjoy traveling around the world in seven days!

りっかりっか*フェスタ事務局
住所:〒903-0806 沖縄県那覇市首里汀良町3-82-5 2F
   一般社団法人 エーシーオー沖縄内
メール:office@nuchigusui-fest.com
電話:098-887-1333

ricca ricca*festa office
Address: c/o ACO Okinawa
3-82-5-2F Shuri-Teracho, Naha, Okinawa 903-0806 JAPAN
Email: admin@nuchigusui-fest.com
Phone: +81 (0)3 5937 2827 (English)
      +81 (0)98 887 1333 (Japanese)


ラベル:文化・芸能
posted by Misa Alta at 15:21| 沖縄 ☀| 沖縄 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年06月01日

やんばるの森の拠点「Cafe Okinawa Rail」 "Cafe Okinawa Rail" in Kunigami Village, Okinawa


[1].JPG


沖縄県北部の国頭村と大宜味村にまたがる大国林道をゆっくりとドライブしていると、森の真ん中に突如現れたCafe Okinawa Rail (カフェ オキナワ レイル)。そこは自然のリズムの中で、本と音楽と旬の食材が楽しめる、やんばるの森の拠点です。

Cafe Okinawa Rail is located on Okuni Rindo road in the middle of the forest of Yambaru (or Yanbaru) in Kunigami Village. On the contrary to its cold appearance outside, the cafe is filled with warmth and super eco-friendly!

やんばるくいなの Cafe Okinawa Rail

大国林道(2017年5月30日のブログ記事)を寄り道をしながら、ゆっくりと車を走らせていると、起点から12キロ地点、終点から約23キロの距離を走るのに、2時間近くかかってしまいました。トイレに行きたくなったので、残り12キロを急いで進むことにしたその時、突然森の中に建物が現れました! 

青の看板に白い文字で「民宿やんばるくいな荘 Cafe Okinawa Rail」と書かれています。

[2].JPG


民宿なのか?カフェなのか? やんばるの森のど真ん中に、コンクリート打ちっぱなしのトレイラー型の建物が立っています。とりあえずトイレを使わせてもらおうと中を覗きました。図書室の様に壁一面が本棚になっていて、店の中央にアップライトピアノが置いてあります。

[3].JPG


予想外の店内の雰囲気に、テンションが上がります。 テラス席に犬を連れて行っても大丈夫との事なので、昼時ということもあり、食事をしていく事にしました。

店内には軽快なジャズが流れています。

Cafe Okinawa Rail appears suddenly in the middle of the forest when you drive on Okuni Rindo road in Yambaru (See the article of 30 May 2017). Yambaru is the name for northern part of Okinawa's main island, and the area was designated as Yambaru National Park in September 2016. "Okinawa Rail (Yambarukuina in Japanese)" is a bird that is indigenous to Yambaru area, and it is one of the endangered species and Japan's natural treasure. Inside the building, one side of the wall is completely covered with book shelves, and looks like a small library. There is a piano in the middle of the room and jazz music is coming out from the speakers.

100%オフグリッド!
100% Off-The-Grid!


メニューを持ってきたオーナーの金城さんが、カフェは6か月前にオープンしたばかりだと教えてくれます。

本棚の反対側は一面大きな窓になっていて、通りに面した無機質な外観と打って変わって、豊かなやんばるの緑が目の前に広がります。

[4].JPG


さっきまで見ていたやんばるの森が、この建物と音楽とで、どこか別の場所のように見える不思議な空間です。

そして、何よりもすごいのは、この建物が100%「オフグリッド」である事です!オフグリッドとは、電気や水などのインフラ網に繋がっていない、という意味で、Okinawa Railは電気、水、浄化槽も完全にインフラ網から独立した建物です。

驚いたのは、ソーラーパネルを設置する際、電気会社に「電線の無い所へのパネルの設置は無理」と言われて、電気の免許を取得して自らパネルを設置し(林道を挟んで建物の反対側の畑に設置)、フォークリフト用の電池で蓄電池を作って施工したとの事で、その行動力に脱帽です! 

[5].JPG


水は山からパイプで引いてきて使っているそうです。フィルターを設置して保健所からの許可も下りているので、安心、安全で、何よりも、贅沢な美味しい水です。

その他にも、合併浄化槽で綺麗にした水を、畑の横に設置した蒸発拡散装置でその名の通り空気中に蒸発させているそうです。

[6].JPG
地中約1メートルの深さのプールから、毛細現象で水を蒸発させている


制限の厳しい区域だった為、建物を建てる許可を取るのが大変だったそうで (このエリアが「やんばる国立公園」に指定される2か月前に、建物は完成)、カフェの構想から完成まで6年の歳月を費やしたOkinawa Rail。ちなみにOkinawa Railとは、やんばるに生息する国の天然記念物の飛べない鳥、ヤンバルクイナの英語名です。

Mr. Kinjo, the owner, started the cafe in December 2016. Amazing thing about Okinawa Rail is that this building is 100% off-the-grid. Off-the-grid or off-grid is a life style which does not rely on the municipal infrastructure. Mr. Kinjo got the electrician license and installed the solar panels with his family when electric company told them it was impossible to set up the panels at the location. For drinking water, they drew water from the mountain. The water of the area is sweet and many people come to get the water to the forest and use it at home. Mr. Kinjo said some of them even came from Naha City! They use evaporation system for the wastewater. The water goes to the pool located at the field across from the cafe, and evaporates in the air by capillary action.

本を読んだり、音楽を奏でたり、贅沢な時間が流れるカフェ
Read Book, Play Music, or Do Nothing!


カフェをオープンする前は何をしていたのか金城さんに聞くと、父親の代の30年前から地元、国頭村辺士名で「やんばるくいな荘」という民宿を営んでいるとの事。これで表の看板の謎が解けました。

カフェを建てる前は、この場所(原っぱ)でよく演奏会を開いていたそうで、「やんばるの森の中でゆっくりしたい」と思い、「ゆっくりするなら読書」、「読書をするならブックカフェ」という結論に至ったそうです。

カフェの入口から反対側の壁まで続く本棚には、手に取って開いてみたくなる本や写真集がズラリと並んでいます。

[7].JPG


金城さんセレクトの本や、知人が寄贈してくれた本など、現在750冊も蔵書があるそうで、村立図書館より充実している、と冗談交じりに話します。店にくる客に音楽をやっている人も多く、よく演奏会などを開いたりするそうで、そのためにピアノを置いてあるそうです。

やんばるの森の中に拠点を作りたかった、という金城さん。やんばるくいなの森の中にあるCafe Okinawa Railには贅沢な時間が流れます。

Mr. Kinjo said his father started guest house "Yanbarukuina So" in Hentona area in Kunigami Village 30 years ago, and they used to have music concerts in the forest where now cafe is at. Mr. Kinjo wanted to relax and read a book in the forest of Yambaru, and decided to open the cafe. There are currently 750 books selected by Mr. Kinjo and his family. Some books were donated by friends and customers. In order to have concerts, Mr. Kinjo brought the piano to the cafe. He said many customers coming to the cafe were musically talented. People come to Okinawa Rail and enjoy spending time however they like.

ランチプレートはやんばるを凝縮した小さな庭
Colorful "Okinawa Rail Plate"


食事のメニューは「Okinawa Rail プレート(1180円)」のみです。運ばれてきた皿の上は色鮮やかで、まるで小さな庭のようです! 

[8].JPG


「やんばるの食材をつかったデリプレート」には、金城さんの父親が道向かいの畑で栽培した野菜を使った「大国林道サラダ」、国頭でとれた「ネギの卵とじ」、さっぱりしていて美味しい「人参しりしりサラダ」、身がホロホロになるくらい煮込まれている「チキンのトマト煮」、その他「地元の食材を使った何かを2〜3品ほど」に、やんばるの旬な野菜を使った「やんばるスープ」と、金城さんの「手作り田舎パン」です。このパンは「ホシノ天然酵母」を使って、じっくり2日間かけて作るそうで、外はカリカリ、中はもっちりとしていて、本当に美味しいパンです!料理もどれも美味しく、量もたっぷり入っていて大満足です。

メニューの最初のページにある言葉は、「晴れた日は電気が余って活動的に 曇りの日はほどほど 雨の日は静かに」。

[9].JPG


自然のエネルギーで全てをまかなっている、森の拠点のカフェには、人間にとって、本来、一番自然なリズムで時が流れています。

[10].JPG


The lunch menu is "Okinawa Rail Plate (1180 yen)". It is very colorful, and looks like a small garden on the dish! Half of the vegetables used at Okinawa Rail are from Mr. Kinjo's father's garden across the cafe, and the other half is from the local area. Mr. Kinjo spends two days to bake bread himself. Everything is fresh and delicious! If you ever come to Yambaru area, it is worth while to take a detour and stop by Cafe Okinawa Rail.

Cafe Okinawa Rail
住所:沖縄県国頭村字奥間大保謝原2014−107
電話: 080-8350-5524

Cafe Okinawa Rail
Address: 2014-107 Taihojabaru, Okuma, Kunigami, Okinawa
Phone: 080-8350-5524





posted by Misa Alta at 18:53| 沖縄 ☁| 沖縄 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年05月30日

やんばるの大動脈「大国林道」を走る!  "Okuni Rindo" Road in Yambaru, Okinawa


[1].JPG


沖縄本島北部「やんばる(山原)」と呼ばれる地域は、貴重な動植物が生息する自然豊かな場所として知られてきましたが、2016年9月15日、晴れて33番目の国立公園に指定され、その重要性が公に認められました。

この13,622ヘクタール(陸域のみ)の「やんばる国立公園」の中心を南北に貫き、「大動脈」とも喩えられる総延長35.5キロの大国林道は、亜熱帯植物の生い茂る森に生息するやんばるの動植物を、ゆっくりと観察する事ができる、大自然の中のドライブコースです。

"Yambaru" or "Yanbaru" is a name for the northern part of Okinawa's main island. It is known for beautiful nature, and habitat of many plants and creatures that are indigenous to Yambaru. On September 15, 2016, 13,622 hectares (land area) of the area was designated as "Yambaru National Park". Okuni Rindo road runs through at the center of the park from north to south, and is described as "the main artery" of Yambaru. When the weather is good, it is a perfect place to go for a drive to observe and enjoy great nature of Yambaru.

大国林道へいざ出発!
Let's Take a Drive on Okuni Rindo!


大国林道は昭和52年(1977年)に工事が着手され、16年もの歳月をかけて平成5年(1993年)に開通しました。林道の起点は国頭村与那、終点は大宜味村大保(たいほ)です。

5月下旬、夏がすぐそこまでやって来た事を告げるイジュの花が、深緑の森の樹冠を、所々白く飾ります。

[2].JPG
イジュ 
Schima walichii


どこからともなく甘い香りが漂うやんばるの森を満喫するため、目的地を大国林道に定めて車を走らせました。

恩納村から林道へ向かったので、終点の大宜味村大保からの出発です。塩屋湾の沿岸を走る国道331号線を東へ進み、大保ダムの標識の出ている道へ左折し、次の交差点で右折をして東側へ進みます。少しすると、気持ちのいい緑のトンネルが現れます。五月晴れの森は、木漏れ日でみずみずしく輝いています。

大国林道は車一台が通れるだけの道幅で、前方から来る車とすれ違えるように、所々に「待避所」が設けられています。道路脇には起点からの距離を示す黄色い標識も設置されています。やんばるの森には沢山の小動物が生息しているうえに、カーブの多い山道なので、速度は20キロ以下に指定されています。自然にやさしい運転を心がけましょう。

しばらくして、突然、目の前に鉄の扉が現れて唖然とします(もしも起点から出発してここへ来ていたら、ものすごく焦ったと思います)。

[3].JPG


先へ進めないのかと思いきや、これはマングース侵入防止の為に設置されていて施錠はされてはいないので、扉を開けて先へ進みます。入った後は、必ず扉を閉めましょう。

The starting point of Okuni Rindo road is Yona in Kunigami Village and the ending point is Taiho in Ogimi Village. In May, white flowers of "Iju (Schima walichii) " started to bloom and decorate thick green tree canopy of Yambaru's forest. Since it is narrow and winding road, and there are many animals crossing it, the speed limit is 20km/h. There are many turnouts located throughout the road for incoming cars. There is a closed gate close to the ending point of the road in Ogimi Village. This is a gate to prevent mongooses to go into the forest, and it is not locked. You may open it and proceed, but don't forget to close it after going through the gate!

五感でやんばるを感じる
See It, Hear It, and Feel It!


扉の向こう側に続く道には落ち葉が積もっていて、それ程車の往来が無い事を物語っています。色々な鳥の声がやんばるの森の中に響き渡ります。周りをゆっくり見ながら車を走らせ、時折、待避所へ車を止めて、犬と一緒に林道を歩いてみます。

森の中には、様々な形の花が咲いています。

[4]2.JPG
オキナワテイカカズラ 
Trachelospermum gracilipes var. liukiuese


[4]3.JPG
アオノクマタケランの実 
Berries of Alpinia intermedia


[4]4.JPG


「コンロンカ」は純白の花びらのような「がく」があって、その中央に黄色い星型の花弁がある、涼しげで可愛らしく、この季節にピッタリの花です。

[4]5.JPG
コンロンカ 
Mussaenda parviflora


ホウロクイチゴ(だと思います)やヤマモモの実もなっています。

[5].JPG
ホウロクイチゴ(?)
Rubus sieboldii (?)


[6].JPG
林道に落ちているヤマモモの実
Berry of Myrica rubra S. et Z.


近くには、超立体的なクモの巣も張られています。

[7].JPG
複雑な形に張られた、超立体的なクモの巣
This spider web is so 3D!


もっと先へ進もうとしましたが、何かに怯えた犬が動こうとしないので、あきらめて車へ戻ります。 運転中、車の前や森の中を朱色の小さな鳥が何度も横切ります。胸元が黒っぽかったので、国の天然記念物の「ホントウアカヒゲ」のようです。林道脇には小さな沢がいくつも流れていて、心地よい水音を響かせています。

[7]2.JPG


そして、生い茂る植物で道の3分の1は覆いつくされ、もはや役目を果たしていないカーブミラーが森の中にたたずんでいます。

[8].JPG


時折、緑のトンネルが途切れて、山の合間に遠く青い海が見えます。

Driving through the green tunnel of trees, you will see interesting plants and flowers of the season along the road. Stop the car at one of the road side turnouts and turn off the engine. You can hear sounds of many different kinds of birds and running water. Smell the air and enjoy it with your whole body!

冷たくて甘い、やんばるの湧き水
Sweet Spring Water of Yambaru


[9].JPG


しばらく車を走らせると、林道脇の岩場にパイプから水が流れ出す、水くみ場が現れます。
「国頭村観光センター」と書かれたバケツが置いてあるので、飲み水のようです。流れ出す水を手ですくって飲んでみます。甘くて美味しい水です! 

美味しい水で喉を潤した後、またしばらく車を走らせて「大国橋(おおくにばし)」、そして比地川上流に架かる「長尾橋(ながおばし)」を渡ります。うっそうと茂る木々やヒカゲヘゴに阻まれて良く見えないのですが、橋の下には大量の水が流れる音がします。橋の上からは「ブロッコリー」に例えられる、やんばるの森が見渡せます。

Almost at the middle point of the Okuni Rindo, there is a place where water comes out from a pipe and plastic bucket placed underneath it. The water is cold, sweet, and refreshing!

やんばるの生き物たちとの遭遇
Close Encounters of the Yambaru Kind


寄り道をしながら、ゆっくりと車を走らせていたので、起点から12キロ地点、終点から約23キロの距離を走るのに、2時間近くかかってしまいました。トイレに行きたくなってきたので、残り12キロを急いで進むことにしたその時、突然森の中にモダンな建物が現れました!

[10].JPG


青の看板に白い文字で「民宿やんばるくいな荘 Cafe Okinawa Rail(カフェ オキナワ レイル)」と書かれています。このカフェがとても興味深い場所なのですが、Okinawa Railについては、次回詳しく紹介したいと思います。

トイレと食事を済ませてカフェを後にします。車を走らせて数分もしないうちに、突然大きな生き物が林道脇の泥の中から、森の奥へ逃げ出します。イノシシです!

写真を撮ろうと助手席に置いてあったカメラを手に取る間に、大きなイノシシは斜面の上の茂みのなかへ逃げて行ってしまいました。すると、その背後から縞模様の子イノシシ「うり坊」が数匹、後を追って斜面を駆け上がります。そして同じ場所から、止まっている車の前を天然記念物の飛べない鳥、ヤンバルクイナが走って横切ります。全てが一瞬の出来事です。

[11].JPG
逃げる、うり坊の背中(白い円印)
Back of the piglet (in the white circle)


一匹だけ、違う方向へ逃げ出したうり坊が、親イノシシがいないのに気づいて、近くの草むらでじっとしています。車から降りて写真を撮ろうかと思いましたが、斜面上の草むらに同じく身を潜めている親イノシシに突進されかねないので、そのままその場を離れました。ヤンバルクイナとイノシシの親子に同時に遭遇する、予想外でラッキーな出来事でした。

色々な生き物や植物を間近で見ることができる、大国林道。自然豊かなやんばるの森が、これからもずっと驚きと感動で溢れる場所でありますように・・・!

[12].JPG


After crossing Okuni and Nagao Bridges, and drive some more, a concrete building appears middle of the forest. It is "Cafe Okinawa Rail". I stopped there for restroom and lunch. This cafe is amazing place and I will write about it next time. Right after leaving the cafe, I saw a big creature running into the woods from the road side right in front of me. It was a wild bore! The little piglets with stripes on their backs also following their mother. Also at the same time, actual Okinawa Rail jumped out of the bush, and ran cross the road in front of my car. Okinawa Rail (Gallirallus okinawae) is a bird inhabit only in Yambaru area. And it is endangered species and Japan's natural treasure. It was unexpected and such close encounter with them! This wonderful and amazing Yambaru must be protected forever for all of us.


ラベル:自然 やんばる
posted by Misa Alta at 12:45| 沖縄 ☔| 沖縄 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする