2017年05月30日

やんばるの大動脈「大国林道」を走る!  "Okuni Rindo" Road in Yambaru, Okinawa


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沖縄本島北部「やんばる(山原)」と呼ばれる地域は、貴重な動植物が生息する自然豊かな場所として知られてきましたが、2016年9月15日、晴れて33番目の国立公園に指定され、その重要性が公に認められました。

この13,622ヘクタール(陸域のみ)の「やんばる国立公園」の中心を南北に貫き、「大動脈」とも喩えられる総延長35.5キロの大国林道は、亜熱帯植物の生い茂る森に生息するやんばるの動植物を、ゆっくりと観察する事ができる、大自然の中のドライブコースです。

"Yambaru" or "Yanbaru" is a name for the northern part of Okinawa's main island. It is known for beautiful nature, and habitat of many plants and creatures that are indigenous to Yambaru. On September 15, 2016, 13,622 hectares (land area) of the area was designated as "Yambaru National Park". Okuni Rindo road runs through at the center of the park from north to south, and is described as "the main artery" of Yambaru. When the weather is good, it is a perfect place to go for a drive to observe and enjoy great nature of Yambaru.

大国林道へいざ出発!
Let's Take a Drive on Okuni Rindo!


大国林道は昭和52年(1977年)に工事が着手され、16年もの歳月をかけて平成5年(1993年)に開通しました。林道の起点は国頭村与那、終点は大宜味村大保(たいほ)です。

5月下旬、夏がすぐそこまでやって来た事を告げるイジュの花が、深緑の森の樹冠を、所々白く飾ります。

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イジュ 
Schima walichii


どこからともなく甘い香りが漂うやんばるの森を満喫するため、目的地を大国林道に定めて車を走らせました。

恩納村から林道へ向かったので、終点の大宜味村大保からの出発です。塩屋湾の沿岸を走る国道331号線を東へ進み、大保ダムの標識の出ている道へ左折し、次の交差点で右折をして東側へ進みます。少しすると、気持ちのいい緑のトンネルが現れます。五月晴れの森は、木漏れ日でみずみずしく輝いています。

大国林道は車一台が通れるだけの道幅で、前方から来る車とすれ違えるように、所々に「待避所」が設けられています。道路脇には起点からの距離を示す黄色い標識も設置されています。やんばるの森には沢山の小動物が生息しているうえに、カーブの多い山道なので、速度は20キロ以下に指定されています。自然にやさしい運転を心がけましょう。

しばらくして、突然、目の前に鉄の扉が現れて唖然とします(もしも起点から出発してここへ来ていたら、ものすごく焦ったと思います)。

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先へ進めないのかと思いきや、これはマングース侵入防止の為に設置されていて施錠はされてはいないので、扉を開けて先へ進みます。入った後は、必ず扉を閉めましょう。

The starting point of Okuni Rindo road is Yona in Kunigami Village and the ending point is Taiho in Ogimi Village. In May, white flowers of "Iju (Schima walichii) " started to bloom and decorate thick green tree canopy of Yambaru's forest. Since it is narrow and winding road, and there are many animals crossing it, the speed limit is 20km/h. There are many turnouts located throughout the road for incoming cars. There is a closed gate close to the ending point of the road in Ogimi Village. This is a gate to prevent mongooses to go into the forest, and it is not locked. You may open it and proceed, but don't forget to close it after going through the gate!

五感でやんばるを感じる
See It, Hear It, and Feel It!


扉の向こう側に続く道には落ち葉が積もっていて、それ程車の往来が無い事を物語っています。色々な鳥の声がやんばるの森の中に響き渡ります。周りをゆっくり見ながら車を走らせ、時折、待避所へ車を止めて、犬と一緒に林道を歩いてみます。

森の中には、様々な形の花が咲いています。

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オキナワテイカカズラ 
Trachelospermum gracilipes var. liukiuese


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アオノクマタケランの実 
Berries of Alpinia intermedia


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「コンロンカ」は純白の花びらのような「がく」があって、その中央に黄色い星型の花弁がある、涼しげで可愛らしく、この季節にピッタリの花です。

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コンロンカ 
Mussaenda parviflora


ホウロクイチゴ(だと思います)やヤマモモの実もなっています。

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ホウロクイチゴ(?)
Rubus sieboldii (?)


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林道に落ちているヤマモモの実
Berry of Myrica rubra S. et Z.


近くには、超立体的なクモの巣も張られています。

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複雑な形に張られた、超立体的なクモの巣
This spider web is so 3D!


もっと先へ進もうとしましたが、何かに怯えた犬が動こうとしないので、あきらめて車へ戻ります。 運転中、車の前や森の中を朱色の小さな鳥が何度も横切ります。胸元が黒っぽかったので、国の天然記念物の「ホントウアカヒゲ」のようです。林道脇には小さな沢がいくつも流れていて、心地よい水音を響かせています。

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そして、生い茂る植物で道の3分の1は覆いつくされ、もはや役目を果たしていないカーブミラーが森の中にたたずんでいます。

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時折、緑のトンネルが途切れて、山の合間に遠く青い海が見えます。

Driving through the green tunnel of trees, you will see interesting plants and flowers of the season along the road. Stop the car at one of the road side turnouts and turn off the engine. You can hear sounds of many different kinds of birds and running water. Smell the air and enjoy it with your whole body!

冷たくて甘い、やんばるの湧き水
Sweet Spring Water of Yambaru


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しばらく車を走らせると、林道脇の岩場にパイプから水が流れ出す、水くみ場が現れます。
「国頭村観光センター」と書かれたバケツが置いてあるので、飲み水のようです。流れ出す水を手ですくって飲んでみます。甘くて美味しい水です! 

美味しい水で喉を潤した後、またしばらく車を走らせて「大国橋(おおくにばし)」、そして比地川上流に架かる「長尾橋(ながおばし)」を渡ります。うっそうと茂る木々やヒカゲヘゴに阻まれて良く見えないのですが、橋の下には大量の水が流れる音がします。橋の上からは「ブロッコリー」に例えられる、やんばるの森が見渡せます。

Almost at the middle point of the Okuni Rindo, there is a place where water comes out from a pipe and plastic bucket placed underneath it. The water is cold, sweet, and refreshing!

やんばるの生き物たちとの遭遇
Close Encounters of the Yambaru Kind


寄り道をしながら、ゆっくりと車を走らせていたので、起点から12キロ地点、終点から約23キロの距離を走るのに、2時間近くかかってしまいました。トイレに行きたくなってきたので、残り12キロを急いで進むことにしたその時、突然森の中にモダンな建物が現れました!

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青の看板に白い文字で「民宿やんばるくいな荘 Cafe Okinawa Rail(カフェ オキナワ レイル)」と書かれています。このカフェがとても興味深い場所なのですが、Okinawa Railについては、次回詳しく紹介したいと思います。

トイレと食事を済ませてカフェを後にします。車を走らせて数分もしないうちに、突然大きな生き物が林道脇の泥の中から、森の奥へ逃げ出します。イノシシです!

写真を撮ろうと助手席に置いてあったカメラを手に取る間に、大きなイノシシは斜面の上の茂みのなかへ逃げて行ってしまいました。すると、その背後から縞模様の子イノシシ「うり坊」が数匹、後を追って斜面を駆け上がります。そして同じ場所から、止まっている車の前を天然記念物の飛べない鳥、ヤンバルクイナが走って横切ります。全てが一瞬の出来事です。

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逃げる、うり坊の背中(白い円印)
Back of the piglet (in the white circle)


一匹だけ、違う方向へ逃げ出したうり坊が、親イノシシがいないのに気づいて、近くの草むらでじっとしています。車から降りて写真を撮ろうかと思いましたが、斜面上の草むらに同じく身を潜めている親イノシシに突進されかねないので、そのままその場を離れました。ヤンバルクイナとイノシシの親子に同時に遭遇する、予想外でラッキーな出来事でした。

色々な生き物や植物を間近で見ることができる、大国林道。自然豊かなやんばるの森が、これからもずっと驚きと感動で溢れる場所でありますように・・・!

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After crossing Okuni and Nagao Bridges, and drive some more, a concrete building appears middle of the forest. It is "Cafe Okinawa Rail". I stopped there for restroom and lunch. This cafe is amazing place and I will write about it next time. Right after leaving the cafe, I saw a big creature running into the woods from the road side right in front of me. It was a wild bore! The little piglets with stripes on their backs also following their mother. Also at the same time, actual Okinawa Rail jumped out of the bush, and ran cross the road in front of my car. Okinawa Rail (Gallirallus okinawae) is a bird inhabit only in Yambaru area. And it is endangered species and Japan's natural treasure. It was unexpected and such close encounter with them! This wonderful and amazing Yambaru must be protected forever for all of us.


ラベル:やんばる 自然
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2017年05月03日

うりずんの風を受けて鯉のぼり泳ぐ比謝川を楽しむ!The Hija River in Kadena Town, Okinawa


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「嘉手納」と聞くと、町の約8割の面積を占める米空軍基地カデナ飛行場を思い浮かべる人も多いと思いますが、嘉手納町には気軽に自然と触れ合うことができる素敵な場所もあります。

嘉手納町と読谷村の堺を流れる比謝川は、沖縄本島最大の流域面積を誇る河川で、河口から上流の屋良城跡公園までのおよそ3キロの川沿いの道は、色々な植物や生き物を観察する事ができるおすすめの散策コースです!

Hija River runs between Kadena Town and Yomitan Village which located on the west coast of Okinawa Island. During Japanese "Golden Week", a school of carp-shaped streamer appears over the Hija River and it is a quit sight to see. There is a nice promenade along the river and you can enjoy walking to the Yara Joseki Park located about 3 km above the mouth of the river.

比謝川の空を元気に泳ぐ鯉のぼり
"Koinobori" Streamer


毎年ゴールデンウィークの頃、沖縄各地で鯉のぼりが元気良く泳ぐ姿を目にしますが、比謝川にも鯉のぼりの大群が押し寄せます。「うりずん」と呼ばれる初夏の風を受けて鯉のぼりが空を泳ぐ姿は本当に清々しい光景です。

平日の午前中に比謝川のほとりへ行くと、釣りを楽しむ人や鯉のぼりの写真を撮っている人たち数人の姿があります。向かいから保育園児らしきグループも可愛らしい列を作ってやって来て、鯉のぼりの真下まで来ると、先生と一緒に「いーち、にー、さーん、・・・」と鯉のぼりの数を数え始めます。

ここでは毎年、「比謝川鯉のぼりフェスタ」も行われていて、2017年の第23回目のフェスタは4月30日(日)に開催されました。今年は行けませんでしたが、数年前に行った時には、数店の出店やステージショーがある、ほのぼのとした祭りでした。比謝川護岸は元気な鯉のぼりをバックに、地元の子供達が書いた絵で彩られている楽しい空間です。

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Koinobori is a carp-shaped streamer which usually put up in front of a house to celebrate Children's Day on the 5th of May. Kadena Town decorates the Hija River with many koinobori every year during the Golden Week which starts from the end of April until usually the end of the first week of May.

蘇生した比謝川と遊歩道
Promenade along the Hija River


護岸沿いを上流へ向かって歩いて行くと、嘉手納漁港があります。漁港の方へ道を左折して住宅街を抜けた先に、比謝川緑地と遊歩道が整備されています。

部活動を引退した高校3年の夏休みに、もらってきた自転車でサイクリングをしに北部へ行くのが好きでした。何度かこの遊歩道を通り抜けた事がありますが、歩いて通るのは初めてです。歩いてみると、自転車で通り過ぎた時には気づかなかった発見が色々あります。

川沿いの崖には窪みや穴があり様々な植物で覆われています。川の中には汽水域に育つ数種類のマングローブが生えていて、大小の魚が泳ぎまわり、岸辺には沢山のカニの穴があいています。そして遊歩道はノコギリガザミにミナミトビハゼなど、色々な生き物の絵で飾られています。

赤いアーチの比謝大橋の下を通って上流へ向かって歩いていると、カヤックがゆったりと川を上って行くのが見えます。

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私が高校生の頃(何十年も前)の比謝川は、川沿いの景色は素晴らしかったのですが、お世辞にも綺麗とは言えない川で、ましてや、カヤックに乗ってその中を進むなんて考えられない程、汚染されていました。しかし今では、植物が生い茂り、色々な生き物が暮らす水辺が復活し、漁港近くにはカヤックツアーを行っている数軒のショップが並ぶまでになりました。 これも、地域や色々な人々による地道な清掃活動や長年の努力の賜物です!

From where Koinobori are at, keep walking along the seawall towards upper river and turn left at the fisherman's port. After passing a small housing area, you will find a promenade stretches by the Hija River. A couple of decades ago, the river was far from "nice area to stroll around". It seemed like people dumped everything unwanted in the river. However, with many people's efforts, the Hija River revived and now, there are many people come kayaking on the river to enjoy the nature around it.

商業の中心地として栄えた比謝橋周辺
The Hija Bridge


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気持ちのいい天気に恵まれたこの日、ベビーカーを押しながら散歩をする外国人女性、犬を連れて歩く女性、友達と一緒にウォーキングをする年配の男性達とすれ違います。しばらく行くと、遊歩道は途中で途切れて住宅街に出て国道58号線が現れますが、横断歩道を渡って比謝橋の向こう側へ行くと、川沿いに遊歩道が続きます。橋の脇には戦前の比謝橋の写真や橋についての説明文があります。

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それによると、比謝橋は以前は木造の為、たびたび修理が必要だったらしく、1716年〜1717年に石橋へ改良されたそうです(その名残か、読谷村側には「比謝矼(ひじゃばし)」という地名があります)。そして、完成した五連続アーチ式の石橋の近くまで山原船(やんばるせん)と呼ばれる本島中南部と北部を結ぶ交易船が出入りをして、商業地として繁栄していたそうです。

風光明媚な比謝川周辺は、「沖縄邪馬渓(やばけい)」と呼ばれる史跡名勝地として沖縄八景の一つにも指定されていたそうです。残念な事に、比謝川の石橋は1953年に米軍の1号線(現、国道58号線)拡張工事のために取り壊されたそうです。説明文の隣に、石橋の模型も展示されているのですが、無くなってしまったのが惜しい、美しい橋です。

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After some walk, the promenade ends and you will come out to another housing area close to the Route 58. If you cross the 58 and go to the other side, the promenade continues to upper river. Right next to the Hija Bridge, there is a picture of old Hija Bridge that was taken before the Battle of Okinawa. According to the explanation below the picture, the bridge was reconstructed from wood to stone between 1716 - 1717. There is also a small model of the stone bridge and you can imagine how beautiful the scenery must have been. Unfortunately, the bridge was destroyed in 1953 during a military road construction.

涼し気な水辺空間、屋良城跡公園
Yara Joseki Park


比謝橋と嘉手納町民俗資料室の間に比謝川上流へ続く遊歩道の入口があります。橋からみる比謝川上流は河口付近とは少し違った趣があります。

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比謝川周辺は沖縄県の鳥獣保護区、特別保護地区に指定されている、自然豊かな場所です。水の中の獲物を狙ってじっとしているサギや、岸に引っかかった流木の上で日光浴をしている亀も数匹います(これは外来生物?)。 対岸にはバナナの畑があり、小規模ながらもアマゾン川に負けず劣らずのジャングルぶりです。

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しばらく歩くと、小さな池がある屋良城跡公園へたどり着きます。ここは14世紀半ば頃まで大川按司の居城があった場所で、「大川城」とも呼ばれるそうです。公園内にはテーブルとイスが設置されていて、高台には展望台もあります。

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公園中央の池は人口の池だそうですが、すぐ隣には嘉手納ヌール(祝女)が所有していた事が名前の由来となった町指定史跡の「ヌールガ―」という井泉があり、ここから水が池へ流れ込んでいるようです。

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池が緑の藻に覆われていて、中央の島へ渡った時に、地面の延長だと思った(らしい)犬が、そのまま歩き続けて池へ落っこちてしまいました。一瞬なにが起こったのか分からない、という表情で陸に上がろうと、何度か藻の上へ飛び上がっては水へ落ち、を繰り返して戻って来ました。小さな子供連れの人は、くれぐれも気を付けましょう。

犬が落ちた所から池の中が見えます。意外にも透き通って綺麗な水です。

公園の脇を流れる比謝川は、この先、蛇行しながら基地内や沖縄市内を通って水源地の沖縄市胡屋へ続いているそうです。

The promenade continues along the river, and around the river becomes more jungle than near the river mouth. After a while, you will reach to Yara Joseki Park with a small pond in the middle. The pond was covered with alga and my dog, which probably thought it was part of land, walked right into the water. If you are with small children, be very careful!

屋良城跡公園
住所: 沖縄県嘉手納町字屋良656番地

Yara Joseki Park
Address: 656 Yara, Kadena Town, Okinawa


ラベル:自然 文化・芸能
posted by Misa Alta at 11:13| 沖縄 ☔| 沖縄 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年04月20日

生命の息吹を感じる普久川滝トレッキング Trekking to the Fukugawa Falls in Nago City, Okinawa


以前、大宜見村の「がじまんろー」(2016年12月22のブログ記事)を教えてくれた知人が「真喜屋に滝がある」と言っていました。名護市真喜屋には何度か行った事がありますが、滝の存在を知りませんでした。朝から天気に恵まれたこの日、早速その滝を探しに真喜屋へ向かいました。

My acquaintance once told me there was a waterfall in Makiya in Nago City. Now winter is over and time to go find the waterfall!

真喜屋から普久川を目指す
Heading to Fukugawa River


グーグルマップで真喜屋の滝を探すと、マップには「普久川滝(ふくがわだき)」と表示されています。
国道58号線を北上し、名護市真喜屋へ向かいます。真喜屋地区は羽地内海に浮かぶ屋我地島への入口のちょうど反対側の山のふもとに広がる集落です。

普久川滝の入口へは、真喜屋大川沿いの道を山手に向かって入って行くと分かりやすいと思います。川沿いの道を突き当りまで進み、真喜屋ダム前にある小さな公園の前を左折して高台へ登って行きます。しばら進み、2つの小さな祠のような「カー」(沖縄の方言で川や井泉の意味)と、隣にある「上之御嶽遺跡(うぃぬうたきいせき)」の鳥居がある道へ右折します。比較的広くて通りやすい道です。ここから約3kmほど進むと、普久川へ到着です。

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上之御嶽遺跡の鳥居
The torii gate


According to Google Maps, the waterfall is marked as "Fukugawa Falls". Taking Route 58 to Makiya area in Nago City. Makiya is located across from the entrance to Yagaji Island in Haneji Inland Sea. To go to Fukugawa River, it is easier to take a street parallel to the Makiya River to the east, and then turn left at the end of the street. Keep driving for a little while, and then you will see a street with, looks like, small shrines at the corner. Take right turn to go up the hill. You are on the right track if you pass the torii gate on your left. It is about 3 km to the entrance of the trail to the Fukugawa River from there.

生命が溢れるやんばるの森 
In the Jungle of Yambaru


ナビに「目的地に到着」と告げられた場所に車を止めます。特に普久川や滝への案内標識も出ていなくて、少し戸惑いますが、鎖で封鎖され、「造林作業用以外の車両の通行をお断りします。」と書かれた看板の出ている林道へ入ってみました。

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前日の大雨で、森中がみずみずしく輝いています。本当にこの道で合っているのか不安に感じながらも、歩いていると周りの緑に癒されます。

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森の中は独特の匂いがします。私は「やんばるの匂い」と呼んでいるのですが、これは「フィトンチッド(Phytoncide)」という樹木などが発散する化学物質で、「植物が傷つけられた際に放出し、殺菌力を持つ揮発性物質」(ウィキペディア)だそうです。多くの日本人に馴染み深いのは、マツやヒノキなどから発散されているフィトンチッドで、森林の中でヒトをリラックスさせる成分として知られています。

ヒカゲヘゴやシダの生い茂る亜熱帯の植物の間を進んで行くと、道の上に、あずき色をした不思議な形の花が沢山落ちています。見上げると、イルカンダが高い木の上で花を咲かせています。

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イルカンダ Mucuna macrocarpa

実物が咲いているところを初めて見たので感動です! その他にも、風が吹くとヒラヒラと降ってくる小さな花もあります。後で調べてみると、センダンのようです。

木々の向こうから、春を告げるウグイスや他の鳥の声も聞こえてきて、シジュウカラの姿もあります。歩いている間、頭上高くブンブンと羽音が聞こえてきます。よく見てみると、ハチが木の花の蜜を集めているようです。春のやんばるの森は生命で満ち溢れています!

There are a chained gate and old sign at the entrance of the trail to the Fukugawa River. Please do not park your car in front of the gate. From there, you will be walking through jungle of Yambaru (or Yanbaru). Yambaru is a name describes the northern part of Okinawa Island where abounds with unique plants and creatures. In 2016, Some areas of Yambaru were designated as "Yambaru National Park". The aroma in the jungle which I call "Aroma of Yambaru" is a chemical substance called "Phytoncide" released by plants, and it is disinfectant. In Japan, it is widely known that smelling the phytoncides of hinoki and cedar trees relaxes human beings. While trekking in the jungle, you may find interesting flowers, plants, birds, and bugs. Yambaru is full of lives!

沈下橋を渡る Around Ford-Bridge

次第に植物に覆われて道幅も狭くなっていきます。

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道を間違えたかな?と思い始めた頃、水の音が聞こえてきました。進んで行くと、音がだんだんと大きくなってきて、目の前に現れたのは、滝、ではなく、沈下橋です!

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人工的に作られているのに、周囲の景色に違和感なく溶け込んでいます。橋の周辺には美しいやんばるの水辺の景色が広がります。

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太陽が木々の間から射してきて、光の中を5〜6匹の蝶々が飛び回っています。時折、数匹が水で濡れた橋の上にピタリと止まって、美しい模様を見せてくれます。

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イシガケチョウ Cyrestis thyodamas


この楽園の様な景色をしばらく堪能して、誰かが置いた飛び石の上をつたって川の向こう側へ続く道へ進みます。道幅はさらに狭くなって、時折、前を進む犬が止まっては聞き耳をたて、物音に警戒します。

The trail gets narrower and narrower as you keep walking. And then, you will soon hear sound of water ahead of you. When you get to the source of the sound, you will find river and ford-bridge. Sun shines between the trees and many butterflies fly around the ford chasing one another. It is such an amazing view!

川沿いの遊歩道 Trail Along the River

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林道というよりも、ほぼジャングルの中の獣道のような道を警戒しながら進んで行くと、突然、目の前に古ぼけた案内板が現れて、拍子抜けします。

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「多野岳生活環境保全林総合案内板」によると、この一帯は数年前に取り壊された、多野岳頂上にあった「いこいの村おきなわ」周辺の保安林として遊歩道などが整備された区域との事です。この案内板のある場所は、以前は駐車場だったらしいのですが、どこから車が入って来ていたのか想像できないほど、一帯には植物が生い茂っています。

遊歩道へ入ると、コンクリート製の橋や瓦ぶきの休憩所があります。

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「滝へ」の標識の周りに、草丈30cmほどの巨大化したオオバコのような植物が生えています。可愛らしい白い花を付けた「キンギンソウ」というランの仲間です。

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キンギンソウ Goodyera procera


川沿いの遊歩道には、竹が生えていたり、倒木が天然の橋になっていたり、と絵になる景色が続きます。

川の周辺の岩がだんだんと大きくなってきました。そして最後に階段を登ると、ついに普久川滝が姿を現します!

After crossing the ford, the trail gets almost completely covered with the plants. You will pass by an old map of the area and sign says "滝へ(To the Fall)", and the trail continues along the river. When you go up the steps at the end of the trail, Fukugawa Fall appears in front of you!

普久川滝で癒される The Fukugawa Fall

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普久川滝は「ふんがーだき」や「ふくがーだき」、または「真喜屋の滝」などと呼ばれているようです。「滝」というと力強く男性的なイメージがあるのですが、普久川滝は繊細で女性的な美しさがあります。

滝の水は10数メートルほどの高さから、黒い岩肌を滑って白い筋になって流れ落ちてきます。滝つぼの周りは小さな池になっていて、周囲はヘゴや葉先が赤みがかったシダで覆われています。

犬は喜んで水の中へ入りますが、水が冷たいらしく、すぐに上がってきます。まだ春先で水遊びには早いのですが、暑い夏に涼を得るには格好の場所です。川の中の岩をつたって、反対側へ渡ってみます。

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風が吹くとヒラヒラと降ってくるセンダンの花 
Flowers of Melia azedarach


緑に苔むした岩や、その上に落ちるセンダンの小さな花など、全てが美しく本当に気持ちのいい場所です。靴を脱いで水に入ってみましたが、やはり冷たかったので、岩の上に座ってマイナスイオンとフィトンチッドをたっぷりと浴びました。

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Around the Fukugawa Fall is beautiful and peaceful. The area is surrounded by tropical vegetation, fern and moss. The water was little too cold for me still, but this will be a perfect place to spend time during hot summer days of Okinawa!



posted by Misa Alta at 18:57| 沖縄 ☁| 沖縄 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする